中国語の子音は全部で「21個」の種類があります。
音の出し方や発音方法の組み合わせで「21種類」ですね。
一覧表にするとこのようになっています。
--- | 無気音 | 有気音 | その他 | ||
---|---|---|---|---|---|
鼻音 | 擦音 | 辺音 | |||
唇音 | b(o) | p(o) | m(o) | f(o) | |
舌尖音 | d(e) | t(e) | n(e) | l(e) | |
舌根音 | g(e) | k(e) | h(e) | ||
舌面音 | j(i) | q(i) | x(i) | ||
そり舌音 | zh(i) | ch(i) | sh(i) r(i) |
||
舌歯音 | z(i) | c(i) | s(i) |
早速1個ずつ確認してきましょう。
無気音(送气 sòng qì)と有気音(不送气 bù sòng qì)
中国語の代表的な発音方法に「無気音・有気音」があります。
これは漢字を見て頂いても分かると思いますが、その違いについてみてみましょう。
無気音(送气 sòng qì)とは?
息をより抑えて単語を発音する。
有気音(不送气 bù sòng qì)とは?
一瞬息を止める感じで、その膨らみかを破裂させるように発音する。
種類一覧
無気音 | 有気音 |
---|---|
b(o) | p(o) |
d(e) | t(e) |
g(e) | k(e) |
j(i) | q(i) |
zh(i) | ch(i) |
z(i) | c(i) |
子音の効率よい練習方法
なんでも闇雲に練習すれば上達するというものではありません。
モチベーションもありますし、「慣れ」の問題もありますので。
中国語の子音は、取り組みやすいものからいきましょう。
- ステップ1 b(o)→ p(o)→ m(o)→ f(o)
- ステップ2 d(e)→ t(e)→ n(e)→ l(e)
- ステップ3 g(e)→ k(e)→ h(e)
- ステップ4 j(i)→ q(i)→ x(i)
- ステップ5 zh(i)→ ch(i)→ sh(i)→ r(i)
- ステップ6 z(i)→ c(i)→ s(i)
ステップ1 b(o)→ p(o)→ m(o)→ f(o)
b(o)は無気音。
唇の左右両側は開かずに、発音する際に口を尖らせ「ちゅー」のお口にしましょう。
日本語の「ぼ」を発音すると、違った音になるので「ブゥオ」と小さい「ゥ」が入る感じでいいましょう。
p(o)は有気音。
b(o)の時と口の使い方は一緒です。(発音する際にちゅーのお口)
こちらも日本語の「ぽ」を発音するのではなく「プゥオ」と息を強く押し出しながらいうと中国語っぽく聞こえ、ネイティブにも通じるようになります。
m(o)は鼻音。
p(o)、b(o)の時と口の使い方は一緒です。(発音する際にちゅーのお口)
こちらは、鼻を使って息を押し出す感じです。
日本語の「ん」を言ってから吐き出すとより近くなります。
「ンゥモ」という風に出しましょう。
f(o)は摩擦音。
上の歯を軽く下唇に当てて、「フゥオ」と言います。
最初に歯を軽くあてる動作を意識してやると、かなり厳密な「f(o)」の音になりますよ!
ステップ2 d(e)→ t(e)→ n(e)→ l(e)
d(e)は無気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌先を上の歯茎に当てて、舌先をスッと引き抜く際に「ダゥとドゥ」の間の音を出します。
t(e)は有気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌先を上の歯茎に当てて、「タッとトッ」の間の音を出します。
n(e)は鼻音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌先を上の歯茎に当てて、「ナゥとヌゥ」の間の音を出します。
最初に「ん」が小さく入っている感じがよいですね。
l(e)は辺音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌先を上の歯茎に当てますが、「n(e)」の時より少しだけ奥側にしましょう。
「ラゥとルゥ」の間の音を出します。
ステップ3 g(e)→ k(e)→ h(e)
g(e)は無気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌の根元を上あごにあてて、息を抑えながら舌の根元をあごから離しつつ、喉の奥から発音します。
「ガゥとグゥ」の間くらいの音になります。
k(e)は有気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
g(e)と同じ要領で息を強く吐き出しながら発音しましょう。
「カゥとクゥ」の間くらいの音になります。
h(e)は摩擦音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
g(e)、 k(e)と同じ要領ですが、特に喉の奥から絞り出す感じだとよりネイティブっぽく聞こえます。
ステップ4 j(i)→ q(i)→ x(i)
j(i)は無気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌の前部分を上あご(歯茎の裏あたり)に当てて息を抑えつつ舌先を離して発音します。
この発音は音が籠ると次に出てくる「zh(i)」に変わるので、注意です。
日本語の「ジー」と瓜二つです。
最初の頃は舌先を宙に浮かせてどこにも触れない時の「j(i)」の音を発音しつつ、耳に入れながら練習しながらやるといいですよ。
q(i)は有気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
要領は「j(i)」と同じですが、特に息を吐きだすときに、息が強くて舌が歯茎から自動的に離れるくらいやってもOK。
日本語の「チー」と瓜二つです。
x(i)は摩擦音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
こちらも要領は一緒。
日本語の「シー」と瓜二つです。
ステップ5 zh(i)→ ch(i)→ sh(i)→ r(i)
zh(i)は無気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌先を上あごの奥(歯の付け根辺りの窪み部分)につけ、息を抑えながら舌先をあごから離して発音。
日本語の「ジー」が、籠った声になった時の発音です。
ch(i)は有気音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌先を上あごの奥(歯の付け根辺りの窪み部分)につけ、特に息を吐きだすときに、息が強くて舌が歯茎から自動的に離れるくらいやってもOK。
日本語の「チー」が、籠った声になった時の発音です。
息を強く吐き出す意識を忘れないようにしましょう!
sh(i)は摩擦音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
舌先を上あごの奥(歯の付け根辺りの窪み部分)につけたまま、息が抜ける感じで発音。
日本語の「シー」が、籠った声になった時の発音です。
r(i)は摩擦音。
口を「い」(大きく横に開く)にします。
zh(i)の時と同じく舌先を上あごに付けますが、zh(i)よりさらに奥へ付けます。
頭のてっぺんに向かって付けるイメージでもいいですよ。
その後に、喉の奥から「リ」を発音します。
ステップ6 z(i)→ c(i)→ s(i)
z(i)は無気音。
舌先を上歯の裏へ当て、息を抑えつつ発音。
音が日本語の「ズー」と同じ感じになります。
c(i)は有気音。
舌先を上歯の裏へ当て、息を吐き出しながら発音。
音が日本語の「ツー」と同じ感じになります。
s(i)は摩擦音。
舌先を上歯の裏へ当て、吐き出した息で舌が震える感じで発音。
音が日本語の「スー」と同じ感じになります。
中国語の母音「i」は3つの変化をすることに注意!
下記表を見てください。
とがった音 | j(i) | q(i) | x(i) | |
こもった音 | zh(i) | ch(i) | sh(i) | r(i) |
のっぺり音 | z(i) | c(i) | s(i) |
中国語の「i」の発音は子音の種類によって微妙に変化します。
同じ「i」のアルファベットが来ても日本語の「イ」を意識すると、ずれることがありますので注意ですね。
特に最後の「z(i)→ c(i)→ s(i)」は大きく「イ」の音ではなくなるので、混乱しがちですが、目から耳から慣れていきましょうー。
最後に一覧表
子音はバリエーションが豊富なのですが
- 口の開き方(イのお口)
- 舌先の位置
この2つを間違えなければ、そこまで難しくありません。
逆に上記2つを意識せずに音を出そうとすると、相当な慣れが必要です。
日本語でも腹話術は普通の人できませんよね?(笑)
冒頭の一覧表です。
--- | 無気音 | 有気音 | その他 | ||
---|---|---|---|---|---|
鼻音 | 擦音 | 辺音 | |||
唇音 | b(o) | p(o) | m(o) | f(o) | |
舌尖音 | d(e) | t(e) | n(e) | l(e) | |
舌根音 | g(e) | k(e) | h(e) | ||
舌面音 | j(i) | q(i) | x(i) | ||
そり舌音 | zh(i) | ch(i) | sh(i) r(i) |
||
舌歯音 | z(i) | c(i) | s(i) |
これを見ながら発音を確認し、練習をしましょうね!