中国語にほ変調というものがあります。
第一声と書いてあるのに、第三声として発音するようなもの。
お決まりの声調変化に中国語の「こんにちは」があります。
記述上「你(nǐ)」となり声調符号は変えませんが、発音は3声から2声へと変化します。
nǐ hǎo
最初の「你(nǐ )」は 低く抑えていない部分に着目してください。
図で表すとこんな感じですね。
(右図は分かりやすさのため、声調符号を変えています)
hěn hǎo
(右図は分かりやすさのため、声調符号を変えています)
この変化は中国語の面白いところでもあり、慣れが必要という部分でもあります。
逆に言うと慣れちゃえば、当たり前のように意識せずに言えます。
中国人はいちいち意識してませんからねー(笑
声調の変化にはいくつか法則があり、順番い見ていくと、そう難しくもありませんので、構えずに気楽に見ていってください。
声調の変化はどんな種類がある?
流し読みでも構いませんので、どういった種類があるのか?
それだけ見てみてください。
1.第3声+第3声の変化
これは冒頭に出した例になります。
基本的に「第3声+第3声」→「第2声+第3声」となります。
最初のころは自分も耳が慣れていないので、どちらにしても良くわかりませんから、この図のようになっている。
それだけ覚えていればいいですよ。
(右図は分かりやすさのため、声調符号を変えています)
2.第3声の変化のひとつ「半3声」
1番で「第3声+第3声」は「第2声+第3声」に変化すると書きました。
それ以外にも第3声は変化があります。
第3声の後に「第1声」「第2声」が続くとき、「第3声」の最後の部分を低く抑えて発音します。
後ろの言葉を聞きやすくするためですね。
発音のコツとしては、語尾をピタっと止めて、区切るような感じがいいです。
聞きやすいし言いやすいですよ!
「北,京」「很,忙」
のように途中に「カンマ」を入れたようなイメージですね。
実際の会話場面では、この半3声を使う事がほとんどです。
低く抑えて発音するだけなので、難しいというよりは意識するだけ。
気を抜いてスッと語尾が上がらないように注意しましょうね。
「北京」の発音です。
語尾は下げたままで、その勢いで「ジン!」っていいましょうね。
3.第4声「不(bù)」の声調の変化
「不(bù)」は中国語でいうところの「否定」になります。
これは日本語でも同じ意味ですね。
一番最後だけが変化する例です。
本来「不(bù)」は第4声ですが、後ろに同じ「第4声」が来ると「第2声」へ変化します。
では、変化する例を見てください。
まずは「第4声+第1声」
bù chī
次に「第4声+第2声」
bù xíng
次に「第4声+第3声」
bù zǒu
最後に「第2声+第4声」と変化するケースです。
bú qù
変化する最後のケースは図でみるとこういうことになります。
第3声+第3声のときは声調符号は変えませんが、「不(bù)」のときは発音にしたがって声調符号を変えて記述しますので、これは注意です。
4.第一声・一(yī)の声調の変化
一の声調の変化についての動きは以下の通りとなります。
- 基本の声調は「第1声」
- 第1声~第3声が後ろに来たときは「第4声」へ変化
- 第4声が後ろに来たときは「第2声」へ変化
- 単独で使うときは「第1声」
- 順序(序数)を表すときは「第1声」のまま
最初に基本の声調です。
yī
後ろが「第1声」では下記のように「第4声」へ変化。
yì zhī
yì qiān
同じく「第4声」へ。
yì tiáo
yì nián
こちらも同じく「第4声」へ。
yì běn
そして、後ろが「第4声」のときに、一は「第2声」へ変化します。
yí piàn
yí kè
yí wàn
順序(序数)をあらわすときは「第1声」のまま。
と上記しましたが、例としてはこんな感じですね。
dì yī kè
yī yuè
yī jiǔ wǔ nián
声調の変化は段々と慣れていくことで解決!
上で「無理に覚えなくてもよい」といいましたが、実は僕も最初に学び始めるとき、知識を詰め込んだせいで余計に覚えが悪くなりました。
ちょっと余談をします。
日本語で「貴社の記者が汽車で帰社しました」
これを口に出して読んでみてください。
どこで区切りますか?
僕の場合は「貴社の記者が、汽車で、帰社した」となりました。
じゃぁ区切る位置って具体的に決めて読んでいますか?
単語を誤解させないようにゆっくり読んでいいし、区切ってもいいし。
これを学問レベルで覚える必要があるなら、しっかり勉強が必要でしょう。
ですが、普通に中国語を勉強する人は学問としてというより、コミュニケーションのツールとして覚えますよね?
学問として覚えようとするから覚えにくいのです。
これは僕の講師からも口を酸っぱくして言われます。
「最初は歌を覚えるように音をキャッチして出す練習だけでいいよ」と。
「貴社の記者が汽車で帰社しました」
これと同じように強調した部分を変化させるだけ。
つまり、慣れていけばいつの間にか体が反応するのですねー。
中国語は「歌」です。
まさに音調を感じて、言葉にする。
音楽を覚えながら、歌いながらという気持ちで進めていきましょうね。
次回のお勉強 中国語の単母音・複母音・鼻母音の発音付き上達練習法!